「シェイク・S・ピア!!貴様…オヤジを裏切るのか!!?」
文字に襲われ、肉を食われながら白ヒゲ海賊団の一員らしい男が吠える。詩篇「黒鶫」は全身に黒く発光する文字が伝い、その文字の部分から肉が吸われていく、どう贔屓目に見てもスプラッター☆な詩篇である。確か最初に使われたのは、リリスとがハンバーグでも作ろうと思って、手間を省くためにだったというのだから、本当、悪用すれば包丁も凶器!である。
さて、そんな台所から発生した凶器についてはどうでもいいとして。シェイク・S・ピア。グチュグチュと耳障りな音を聞きながら、耳のまぁるいピアスを跳ねぬよう気を使い髪を後ろに撫でつける。そのまま艶やかに、己を誹る男に微笑みかけた。
「裏切りは戦争の華。なければ色合いが血で補えようと醜さが少々足りません。どうせ貴方がた、エドワード・ニューゲートを裏切るようなことはなしないんでしょう」
堂々と言い切る。悪いが、ピアに罪悪感も後ろめたさもない。それよりも、むしろこの己が裏切ってやったのだから、とすら言える気構えがあった。
外道だなんだと、魔女に問うだけは無駄である。第一に、戦争には必ず裏切りが起こるものだ。敵を売れ味方を売れ、何もかもを裏切って、何をしたいのかわからなくなるほどに混乱・困惑して死体を積み上げろと、別に裏切りたくなくとも発生する、戦の病のようなものである。この戦いではそれがまぬがれる、などとそんなことはあり得ない。それがなければ、その戦争は奇妙なものになる。違和感を覚えたものは、世の道理から外される。そうなればどうなるのか、誰もわからなくなる。ただでさえ厄介なこの、今日のこの、このそのものが、これ以上厄介になってどうするのかと、誰がどう、責任を取れてやれるのかと、そういうことだ。
だから、ピアが裏切るのだ。シェイク・S・ピアが、ありとあっさり、裏切るのだ。これで、己は仁義すらもない外道に落ちるのだが、しかし、別段ピアは、ボルサリーノをから守れさえすればどうだってよかった。裏切り者と、どちらにとも誹られようと構いはしない。外道であろうとなかろうと、ピアにはピアの正当性があった。何が正しいのか間違っているのか、など、この、今のこの状況で誰かが喚いたところで、それは朝露ほどの儚さしかないだろうに。
実際に、ピアがここで白ヒゲたちと敵対したところで、海軍の味方であるつもりもないし、別に自分の手配書を破棄してもらいたいわけでもなかった。そんなことは望んでいない。自分の願いはただひとつ、望みもただひとつ、それを、片方かなえられた時から、ピアは、その他の己の一切の望みを捨てると、一切の願いを捨てると誓った。
ピアの突然の行動に周囲の海兵らがざわめいた。しかし、それでこちらへ向かう敵意、消えることはない。戦場ではためらったものが死ぬ。シェイク・S・ピアが政府より逃げ出した魔女である、その事実がある以上、誰と敵対していても、彼らにとって、ピアは「討つべき敵」であるのだろう。一度ちらり、とボルサリーノ、すなわち己らの上官であり、ピアの手配書を発行した黄猿へ視線を向ける海兵ら。躊躇う己らの心を、誰かに決めてもらおうとする。それが軍隊であるのだが、ピアは、さて、ならここは「浅ましいねぇ」と笑うところだろうと思った。
「オヤジに手だしはさせねぇ……!!!」
詩篇で腕を食われたものの、まだ息の根はあるらしい。その海賊、いかめしい顔を苦痛と何やらに染めて、そう言って、残った力を振り絞りピアに向かい来る。振り下ろされる凶刃に怯むこともなくピアは本を閉じたまま、滅びの詩篇を呟いた。パンッ、と手を叩くような軽い音とともに海賊の頭が破裂した。飛び散った脳を浴びぬように注意を払い、ピアはこちらを傍観しているボルサリーノとに視線を向ける。
こうして並んでいれば、この二人は血縁者に見えなくもない。自分とボルサリーノはまぎれもなく血の繋がりがあるが、並んでいても親子に見えるには、少々お互い、似ていないかもしれない。
そんなどうでもいいようなことを考えながら、ピアは少々、困ったように眉を寄せた。
「私を捕えなくていいんですか、おじさま」
「そう、呼んでくれるのに、捕えられたいのかい?」
「まさか」
猫のように眼を細めて、ピアは喉を鳴らした。
「私は政府のお墨付きの罪人ですからね。大将が捕らえない、なんてそんなの信じませんよ」
柔らかな笑みに親愛以上、そしてそれ以外の感情はまるで含まれていない。それで堂々と言いきれば、ボルサリーノは頬をかく。こちらも少々、困ったような顔。だけれど、ピアには少しも似ていない。ピアは先ほど心の底から困っていたのに、ボルサリーノは、ただ困っているふりをしているだけだ。
「そう言われちゃうとねぇ、わっしは、ピアくんを捕まえなきゃならなくなるでしょうに」
それで、ひゅんっ、と黄猿の姿が消えた。ピアが本を開けば、その姿がピアの目前で現れ、ぴたり、と動きを止める。寸止めされたわけではない。明らかな殺意を持って向けられていた。それを、ただピアの光の詩が止めたにすぎぬ。的確な、大将が罪人を咎めるに足る敵意にピアが微笑む。全くもって、容赦されなかった。ショックはない。むしろ、晴れやかな心がある己に、ピアは満足した。それでこそ、大将である。
「わっしはねぇ、君をとても大事な、娘のように思ってたんだけどねぇ」
「私は今でもおじさまを、世界で一番大切なひとだと思えていますよ」
「魔女の言葉を信じると?」
「どちらかというと、信じないのが普通ですね」
言ってひょいっと、ピアは懐から取り出したペンを地に走らせる。一行詩「夕鴉」は赤黒い根を持って、ザワザワと地面から湧きあがった。
「でも、わたしはおじさまとやりあうつもりはありませんよ」
「逃げるのかい」
「逃げます。逃げます、思いっきり、逃げます」
ざわざわと揺らめく烏の羽根がピアを包む。どろっとした、妙な闇にすっぽりと包まれて、そのままピアの姿が消えた。
何があろうと、ぼくは必ず君のもとへ帰ってくるよ
「もういい!!手を放せ!!」
自分を押さえつけるナースたちを身で払い、キキョウは乱暴に体を起こした。片目は抉られたものの、もう片方の目は未だ頭蓋骨にしっかりと付いている。それならば、心眼を使えば「見る」ことには困らぬ。両腕は無残に落とされた、が、しかしまだ二の腕が残っている。指先から間接まではないが、それでも、肩から落とされなかっただけましというものだ。
「だめですよ、キキョウ。あなた、止血だって済んでないのに…」
「血を止めたいのなら、協力しますよ。キキョウどの」
キキョウの身を案じる看護長の声に混じり、どこか飄々とした女の声。ざっと、あたりに警戒の色が充満した。ナースらとて白ヒゲ海賊団の一員、その最たるは医療技術ではあるにしても、しかし戦闘能力はその辺の海賊らよりは数段上である。
それぞれが武器を手に持ち、キキョウの周囲に集まる。コツン、と、ブーツのかかとが床を叩く音がキキョウの耳にも届いた。
殺気を込めるナースたちを制し、キキョウは口を開く。
「即行で敵対した、裏切り者がこの船に何の用だ」
「裏切りは戦の華。色どりは、と、そんなことはどうだっていいのですよ。キキョウどの、わたしはボルサリーノおじさまの味方ですし、どちらかといえば今回、白ヒゲさんの一味を殺す方でしょうけれど、でも、あなたと敵対する気はないんですよ」
にこり、と、キキョウの目にも、淡い笑顔を浮かべるピアが映る。詩人シエイク・S・ピア。シャボンディ諸島で、その乗船していたキッド海賊団たちから離れ白ヒゲの船を訪れた。キキョウは最初からこの女が油断ならない生き物だと思っていたし、白ヒゲも、ピアを警戒していた。どこか、歪んだ気配のする女であると、マルコも顔をしかめていた。しかし、今回エースを救出するに当たって、その目前にが、世界の敵と言われる、あの最古の魔女が立ちはだかるのなら、キキョウ一人でどうこうすることができないことを白ヒゲはわかっているようだった。
「何を白々しい……!!!おまえの力など必要ない!!」
ぎりっと、キキョウは歯を食いしばる。
口では虚勢を張ったものの、しかし、わかっている。キキョウ一人で、を殺すことは不可能だ。キキョウの憎悪は、の身の内にある絶望に及ばぬ。魔女と魔女の争いは、「どちらがより」何かが強いかとそういうことだ。キキョウの力の根底は憎悪。だが、憎悪をどれだけ最大にしても、の身の内の憎悪・絶望にはかなわなかった。どれほど、キキョウがを憎んでも、絶望していた記憶があったとしても、それでも、には勝てない。のその全ての元は「純粋・無垢」であるとされているのに、だ。己の最たるもの、に挙げられていないはずのその絶望と憎悪に、キキョウは勝てなかった。
だから、最初にピアが、白ヒゲに「キキョウどのの敵打ちの手助けをしますよ」と提案した時も、キキョウは、自分の意思を通さなかった。を殺すに、なりふりを構ってはいられない。
「私の約束は、貴方の敵打ちを手伝うと、そういうことです。白ヒゲさんの一味に手を出さないなんて、言いました?」
「黄猿を一番と思うお前が、政府の守る悪意の魔女を殺せるの?」
おそらくは今も、ピアの放った悪意の詩が白ヒゲ海賊団を襲っているのだろう。シェイク・S・ピアは味方にはならない。
だが、を殺す手助けをする、というその言葉は本心のようだ。キキョウは目を細めて、その真意を探ろうとピアの心を見つめた。
「が死んでも、もうおじさまは困りませんよ。パンドラ・が目覚めたのなら、飢餓は消え、あとはただの報いのみ。それに、“王国の生き残りの影法師”という認識だったはもう、何の意味もありません。貴き正義の証明、悪の保証の役はの姉へと継がれます。今はもう、あの小さな魔女は、ただの、害獣でしょう」
世界の悪意が、何をどう移動されているのか、それは魔女の身であるキキョウにもわかっていた。が何者であるのか、そしてその姉が、いったい何をしたのか、魔女は皆、知っている。一番良く知っているのは、ベレンガリアの魔女だったが、だからこそに、を殺すことはほとんどの魔女には不可能なのだ。しかし、ピアは、詩人シェイク・S・ピアだけは、その枠の中から外されている。
リリスの日記を開き、ぱらぱらとページをめくりながら、ピアがキキョウに近づく。
「今日、が死にます。放っておいても、死ぬのですが、あなたはご自分の手で息の根を止めたいのではありませんか。あ、今私を拒んだらこの場で皆さんを殺しますよ」
ぽうっと、ピアの指先が淡く光る。柔らかな頬笑みに、キキョウは眉を寄せた。
「……魔女の囁きだな」
*
ボルサリーノと別れ、弓を構えながらは先ほどのキキョウの言葉を思い出した。魔女の予言。カッサンドラの言葉に間違いはないだろう。何かが、空からやってきて、それで、と、それ以上を推測するのはとて不可能である。
だが、気になる言葉があった。
(ドフラミンゴの名を、カッサンドラは口にした)
ドフラミンゴが何かをするのだろう。そして、キキョウはそれをマルコに知らせたかった。ということは、ドフラミンゴが、何か、酷いことを白ヒゲ海賊団側にするとそういうことだ。
は口元を押える。ドフラミンゴを、死なせるわけにはいかない。もう背に傷は終えたし、ドフラミンゴのそばにいる理由が自分にはないのではないかと、いや、そういうことでもない。まだ、ドフラミンゴにはしてもらわなければならぬことがある。
とん、とは飛びあがって、デッキブラシに跨った。弓で飛ぶことも可能だが、背の傷口から今はもう嫌と言うほどに、自分の命が出ていっている。少しでも力を使わずに済むのならそれに越したことはなかった。ちらり、とは足元の惨状を眺める。
人が、人が、人が、死んでいく。ぞくり、と、の体が震えた。先ほどなんとか押しとどめた恐怖がよみがえってくる。剣のぶつかり合う音、人の悲鳴、断末魔。そんなものが当たり前になってしまって、今更気にもされぬような、この状況。動かぬ死体がいくつもあって、数えるのもバカらしい。
それにしても、いったい何のためにこれだけの人間が死ななければならなうのだろうか。いや、にもわかっている。互いの心の“正義”とか“義務”とか、そういうもののためだ。簡単な足し算が行われぬのが戦争。エース一人を「死なせないため」に、ほかの大勢が「死んで」行く。海軍が、海兵が死ぬのはわかる。エースを殺すために、世界の悪の可能性を根絶やしにするために、戦って死ぬのだ。守るために、死ぬのだ。守ることには犠牲が付きものである。海兵らのその行動は道理のように思えた。だが、海賊らの方はどうだろうか。
常々はエドワードの「白ヒゲ一味に手を出したものには報復を」の信条が疑問だった。それは、義理と人情のあるようにも見えるが、しかし「やったらやりかえす」という、とても、それはとても、不毛なものなのではないのか。いや、殿方というのはどうもそういうことを美徳とするらしいと、せせら笑ったのはトカゲだ。トカゲは、そういう風に笑うことがよくあった。人の義理やら人情を「無駄」と一蹴しているようだった。もそれはわかる。長く生きていれば、人が死ぬことが当たり前のように思えて、理不尽な行動こそが、人の世の常のように思われた。だから、そんな中で、そういう、ある意味、とても単純な決まりごと「やったらやりかす」ということを道理として掲げているエドワードが、疑問だった。
「バカ鳥」
「フッフフフフ、飛び出していきやがって。心配かけるんじゃねぇよ、」
「キキョウやピア程度に殺されるこのぼくじゃあないよ」
とん、とは湾岸に戻り、そのままふわっとドフラミンゴに抱きすくめられる。突然飛び出した己を案じていたらしい、本当お前マヂで外道のドフラさんですか!!?と誰か突っ込みを入れないものか。
どっかりと、を抱いたまま湾岸の塀にしゃがみ込み、ドフラミンゴが面白そうに口の端を歪める。
「いい戦争だ」
*
呟けば、腕の中のがびくり、と震えたのがわかった。は戦争が嫌いだと、以前鷹の目が言っていた。あれほど懐いていたクロコダイルとあっさりが敵対したのも、クロコダイルが「戦争」を起こしたからだと聞く。は、人の生き死になどどうでもいいと、そういう顔、そういう目をするのだが、なぜか、なぜか知らぬが、しかし、それでも、人が大量に、互いの敵意をぶつけて殺し合いをする大規模なものが、恐ろしいらしかった。人の死が恐ろしいのではない。ただ、その戦争の持つ独自の雰囲気のようなものが、心底恐ろしくて、仕方がないらしかった。
だがドフラミンゴは、心が躍って仕方ない。それを全面に出せばが己を嫌うかもしれないと、そういう恐れはあったが、しかし、笑いだしたくて仕方がなかった。
「どちらがどちら、という戦争がはじまった。心が躍るじゃねぇか、なぁ!。敗北が、どちらかの決定的な「負け」が決まるぜ、今日この場所で!フッフフフ、フフフフッフフフッフ!!!」
ぎゅっと、はドフラミンゴのコートを強く掴んだ。戦火はここまではまだ来ない。だがそれも時間の問題と、そういうものだ。ドフラミンゴは小さく震えるの体を抱きしめて、その頬に口付ける。
「泣くなよ。フフッフフフフ!!おまえは、笑った方がいい」
けして拒まれることがなくなった。それを、なぜこうも痛く感じるのか、細かいことは気にしていられない。
の目は、相変わらず青い。しかし、それでも、奈落の底のような色をしていた。
「怖いのか?」
「それでも、君が傍にいてくれるのなら、へいき」
「堂々と嘘を言うんじゃねぇよ。フッフフフ、本気にしちまうだろう」
笑えば、が息を吐いた。耳を塞いで、目を覆ってやれば、少しはもマシになれるだろうか。しかし、たとえ耳が聞こえなくとも目が見えずとも、戦争の気配はしみこんでいくだろう。を戦場から引き離さぬ以上、この身の内の震えをどうにかしてやることはできないのだ。それがドフラミンゴにもわかって、だからこそ、赤犬は、最初、をシャボンディに避難させようとあれこれ手配をしていたのが、今になって理解できた。己のそばに置いていれば確実に守れるが、しかし、恐怖からどうこうしてやることは、できぬのだ。
っち、と舌打ちをして、ドフラミンゴは白ヒゲの船を眺める。
「ほぅ、こりゃ、驚いた」
掛け値なしに言って見る。きょとん、と腕の中のも興味をそそられたらしい、顔を覗かせて、ドフラミンゴの視線の先を確認した。
「おや、まぁ」
「フッフフフ、巨人族の常識を超えてるな。ありゃ、国引きオーズの子孫か?」
湾岸の向こうに見える、巨大な影。雄叫びをあげて、軍艦を一隻沈めた。その激しい震動がこちらまできて、ドフラミンゴはが怪我などせぬようにと注意を払う。ところで鷹の目はどうしているのかと一瞬考えた。そう言えば先ほど、繰り出した一撃があっさり三番隊のジョズに止められていたけれど、まさか落ち込んでねぇだろうな、とそれが気がかりである。まぁ、ズーンと落ち込んで床にのの字でも描いていれば、それはそれで見物であるが。
「オーズって、あの、オーズの?へぇ、子孫がいたんだねぇ」
ひょいっと、ドフラミンゴの腕から面白そうに顔を出す、が目を細めた。まさかと思うが、ウン百年前の鬼人オーズとまで面識があるのかと、そういう目を向ければが緩やかに首を振る。
「まさか。死因がバカげていたからね。覚えていただけだよ。あのオーズは、仲間に着る物を全部やってしまって、仲間が凍えないようにって、自分の身につけていたものを全部燃やしてしまって、それで、死んでしまったんだ」
バカげているだろう?と笑う声。ドフラミンゴも笑って、それで、いきり立つ海兵たちを眺めた。
巨人族を上回る男の参入。その一薙ぎでどれほどの人間を殺し、船を壊せるのか、想像すればドフラミンゴは随分と楽しかった。
「キシシシ!!!オーズの子孫!!白ヒゲの傘下にいたのか!!」
強力な死体を集めることを生きがいとしている、どう見てもやぼったいモリアーがおもちゃを見つけた子供のようにはしゃぐ。欲しい、と、あの死体が欲しいと隠さずに叫ぶ様子に、ドフラミンゴは笑った。モリアーは馬鹿正直だ。何もかも、ほしいものを欲しい、と正直に言う。ドフラミンゴも欲しいものを欲しいと口には出すが、しかし、純粋さが違う。
そういえば、この蝙蝠野郎にはを泣かされた借りがあると、思い出してドフラミンゴは思案する。
「フッフフフ、疼いてきたぜ」
「バカ鳥はいかがわしい発言ばかりだね」
さてどうしてくれようかと、好戦的なセリフであったが、の容赦ない突っ込み。がくっと、頬を押える肘が崩れたが、それはそれ。膝の上にいるを見下ろせば、不安そうな青い目がドフラミンゴをじっと見ていた。
Fin
|